はじめに
AustinのZilker Parkで開催されているTrail of Lightsというイルミネーションの通り抜けに夫婦で行ってきました。毎年この時期に開催されているイベントで今年で59回目とのことです。かなり歴史あるイベントのようですが奥さんはもちろんのこと私も初めて参加でした。
Trail of Lights
コロラド川を挟んでAustinのダウンタウンのすぐ横にあるZilker Parkでの開催でした。なので会場から少し離れるとダウンタウンの夜景とイルミネーションが一緒に視界に収まり、その景色は壮観です。開催時間は18時から22時まで。全長約1.5kmぐらいのコースを歩いて回ります。
コースの途中にちょっとしたフードトラックやお土産の屋台があったり、スモア(s'more, 焼きマシュマロ)を楽しめるコーナーがあったり、移動遊園地があったり、サンタの工房を見学できたり。子連れ家族にとっては至る所でお金を落としていくカラクリになっています。もちろん、これらはオプションなので、興味なければ入場料($9)だけで済みます。
ただZilker Parkで開催されるイベントでいつも困るのは駐車場です。会場近くの有料の駐車場は高いし、事前予約必要ですぐに完売になってしまいます。結局、会場からかなり歩いて有料・無料の駐車場を探すか、ダウンタウンに車を止めてシャトルバスを利用するかになります。
私は開催時間の30分前を狙って会場から比較的近い無料駐車場に止めることができました。もし行かれる方がおられるなら、下記駐車場をご参考ください。下記地図の左の赤い印が無料駐車場です。左側がTrail of Lightsの入り口になります。会場まで15分弱歩くことになりますが、無料スポットとしては最短のエリアになると思います。
我々が帰る頃は、駐車スペースを求めて彷徨う車で溢れてました。私が駐車場から出るときに、道路に面した後方を笑顔で誘導してくれた女性がいて、「なんて親切な人だ!」と感動してたら、私が車を出すや否や彼氏の車を誘導してました。そんな感じです。
アグリーセーター
イルミネーションはほんとに綺麗でした。なによりイベントの性質上、小さな子供連れの家族が多いので、イルミネーションにはしゃぐ子供たちを眺めるのが楽しいです。
大人ではアグリーセーター(ugly sweater)を着てる人がたくさんいて、あれも楽しい雰囲気に一役買ってるなと思います。Ugly sweaterとは、クリスマス特有の柄を過剰なまでに編み込んだダサ可愛いセーターのことです。
昔はおばあちゃんやお母さんが手編みで作ったクセの強いセーターを孫や子供にプレゼントし、シーズン中はそれを着るのが一種の苦行とされていたようですが、最近では逆に「アグリーセーター・パーティー」なるものが登場し、参加者が競ってダサいセーターを着て楽しむという風習になっています。
12月の第3金曜日は「全米アグリー・クリスマス・セーターの日 (National Ugly Christmas Sweater Day)」とされており、この日は特に多くの人がアグリーセーターを着てクリスマスシーズンを祝うそうです。今年は12月15日ですね。
ジャッカロープ
イルミネーションは木々にライトが巻き付けられたり、イルミネーションの通り抜けがあったり、というのはもちろんのこと、なにかしらのテーマのあるイルミネーションもいっぱいあります。
多くはクリスマスに関係したものですが、中には「クリスマスとなんの関係があんの?」というよく分からないものもいっぱいありました。テキサスをテーマにしたもの、不思議の国のアリス、恐竜、ジャッカロープ(jackalope, ツノウサギ)などなど。
ジャッカロープ(jackalope)って米国ではたまに絵や置物で見かけるのですが特に調べずにいままで来てしまったので「もしかしてクリスマスとなんか関係あるの?」と思ってこれを機に調べました。
調べたところ、ワイオミング州等に棲息すると言われる未確認動物なんですね。日本で言うツチノコと同じ部類のやつです。クリスマスとはなんの関係もなさそうでした。語源は野ウサギを意味するジャックラビット (jackrabbit) とレイヨウを意味するアンテロープ (antelope) の合成語です。
アメリカ以外では、ヨーロッパでレプス・コルヌトゥス (lepus cornutus)、ドイツでヴォルパーティンガー (wolpertinger)、イスラム圏でアルミラージ (al-mi'raj)としてツノウサギの言い伝えがあります。
日本でも「兎に角(とにかく)」は「ありえないもののたとえ」が語源なので「ツノウサギって、いないの分かってるけど、どこかにおりそう」っていう気がするのは世界共通なのかもしれません。
クリスマスの12日間
写真は撮ってないけど、「クリスマスの12日間 (Twelve Days of Christmas)」をテーマにしたイルミネーションがありました。
私ら夫婦は恥ずかしながら「クリスマスの12日間」というのをなにか知らなかったので「???」だったのですが、後で調べて「あの数え歌のことか!」とスッキリしました。この歌は聞き覚えあったのですが、イルミネーションで表現されてた絵と一致しませんでした。
私達は5番のイルミネーションを見て、「えっ、なに、これ?」「蛇ちゃう」っていう会話してた恥ずい夫婦です。正解は「5つの金の指輪」でした。
で、この12日間っていうのはクリスマス前じゃなくて、クリスマス後の12日間なんですね。年明けた1月5日までを降誕節 (Christmas days)、1月6日を公現祭 (Epiphany)と言うようです。米国では、年明けてもクリスマスツリー飾っているの見かけていたので、「みんな好きなんだなぁ」と思ってたのですが、ちゃんとした理由があったのですね。
オリオン座
帰る間際、駐車場に行く途中に撮った写真。イルミネーション群、ダウンタウンの夜景、よく見るとその上にオリオン座が写ってます。残念ながらサイフ(オリオンの右足側の星)だけが写ってないです。
最後に
夫婦で終始笑顔でイルミネーションの通り抜けに参加してきました。駐車場探しで無数の車が右往左往していますが、会場自体の人混みはそれほどではありません。自分たちのペースでゆっくり見て回れます。
スタート時点では、元気一杯の子供たちも中間時点ぐらいからはしゃぎ疲れるのか、徐々に大人しくなっていくところも見所の一つです。ジャッカロープ、、、いや、兎に角、楽しくて温かい気分になるイベントなのでお近くの方は是非どうぞ。
それでは、またー