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テキサス州オースティン在住の単身赴任者の記録

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ストレスとどう付き合う?(前編)

はじめに

最近、他のブロガーさんの記事を読んでいて、メンタルヘルスの問題であったり、子育ての問題であったり、いろいろ考えさせられる記事がありました。

 

私自身は幸いにもこれまでメンタルの不調を抱えたことはありません。子供は二人、男の子がいます。一人は大学生、もう一人も上手くいけばもうすぐ大学生というところまで来てるので、ほぼ手は離れかけている状態です。と言ってもここ数年は単身赴任してるので、100%奥さんに任せちゃってるわけですが。

 

「そんなお前に何が分かる!」と言われそうですが、会社ではメンタルヘルスに支障を来した人をこれまで数多く見てきました。その一方、自分の部下からは過去一人も休職になった人を出していません。

 

子育てや部下との接し方を通して、また自分自身の性格を振り返って、こういうところに気を配ってあげないといけない、という私なりに注意しているポイントのようなものはあります。

 

私の経験が役に立つ方がおられるかどうかは分かりませんが、参考にしていただけたらと思います。

 

 

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写真は特に本文とは関係ないです。以前、Austinのダウンタウンあたりを散歩したときに撮った写真を挟んでます。

 

メンタルヘルス講習

10年ぐらい前になると思うのですが、会社でメンタルヘルスの講習を受けました。専門の講師の方を招き2時間の講習だったと思います。受講者は社内の50人ぐらいだったでしょうか。

 

もう10年も前のことなので、講師が誰だったのか、講義の中身自体がどんなだったかというのは何も覚えていないのですが、講義の冒頭でなされた質問だけはいまでもはっきりと覚えています。

その講師の方が講義の冒頭で次の質問を受講者にしました。

 

「朝、会社でAさんとすれ違ったので、おはよう、と挨拶をしました。しかし今日に限ってAさんは挨拶をせず、無言で通り過ぎていきます。Aさんが挨拶をしなかった原因はなんだと思いますか?」

という質問でした。これを読まれてるあなたはどう思いますか?

 

 

まず「自分がAさんの機嫌を損ねるようなことしたかな?」と思う人は手を挙げてください、と講師が言いました。7,8割の人が手を挙げていたと思います。

次に「Aさん、今日機嫌悪いのかな?」と思う人は手を挙げてください、と言います。残りの2,3割の人が手を挙げてました。

 

要は、「挨拶を返してこなかった原因」が「私にあると思うのか?」それとも「Aさんにあると思うのか?」という質問です。

あなたはどちら派だったでしょうか?

 

 

私は3割のほう(Aさんに原因があると思う方)でした。たまたま講師の方と目が合って「じゃあ、あなたはこの後、どうされますか?」と私に聞いてきました。

私は、「Aさんのとこにいって、もう一回、おはようって言う」って答えました。周囲からは笑い声とともに「うざっ!」という声があったように思います笑

 

今考えると「おはよう」ってもう一度言いに行くかどうかは分からないですが「どうしたん?」とは聞きに行くでしょうね。
 

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ストレスを溜めやすいタイプ

講師の方は、「Aさんが挨拶をしなかった原因が自分にあると考えてしまう方が、ストレスを溜め込みやすい人です」と言ってました。

 

私は何よりも7,8割もの人が、自分に原因があると思うんや、ということに衝撃を受けました。だって私自身は、私に原因があるんじゃないか、なんていう発想には到底至らないですから。しかもそっちが多数派ということに、びっくりした記憶があります。

 

じゃあ、この「Aさんが挨拶を返さなかった原因」が「自分にあると思う人」と「Aさんにあると思う人」の違いは何なんでしょうか?

この違いはどこから生じるのでしょうか?

 

このような問題提起は、別にどちらの考え方がいいとか、どう考えるべきとか言いたいわけではありません。自分と異なる考え方を知ることは大事だと思うからです。さらに、我々大人は既にこの2つのタイプのどちらかに分けられており、今後逆の思考回路に移るのはきっと難しいでしょう。

 

しかし、子供は違います。親の接し方、周囲の接し方で、どちらのタイプになるか、これから決まるのです。いま仮にどちらかのタイプだとしても、今後の振れ幅は大人以上に大きいはずです。

特に子を持つ親であれば、この差がどこから生じるのかを考えることは意味のあることだと思います。

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先天的?後天的?

「そんなのは先天的な気質で決まっている」という意見もあるでしょう。そうかもしれません。私は精神科医じゃないので、そんなことは知りません。

しかし、先天的だから、という言葉は私は嫌いです。仮に先天的なコア(核)のようなものがあったとしても、子供ならそれを後天的なものでいくらでも覆えると思うのです。

 

コアというのは私は雪のボールのようなものをイメージしています。転がると雪のボールはどんどん大きくなっていきます。加齢とともに後天的なもので覆われてボールが大きくなるイメージです。

 

なのでボールが小さい子供のうちは、後天的なもので覆いやすい(何色にでも染まりやすい)と思っていますが、大人になるとボールが大きすぎて覆うべき表面積が増えてしまうので、難しいだろうな、と思っています。

難しいというのは無理という意味ではないです。変えるのに(覆うのに)時間がかかる、という意味です。

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ストレスってなに?

ストレスはよくコップに水を入れて、その水が溜まっていく例で例えられます。この例えを使うと、自分自身のメンタルヘルスのために気をつけること、また親が子に教えてあげることは2つあると思います。

 

一つは、水をなるべく入れないようにする方法。先の例で自分に問題があるんじゃないかと考えてしまうのは、水を入れる側の発想です。水を入れない側の発想、水から逃げる発想もあることを教えてあげる必要があります。

 

もうひとつは、入ってしまった水をなるべく早く出してしまう方法。いわゆるストレス発散というやつです。もちろん言葉で教えるんじゃないですよ。子供と一緒に活動することで教えるのです。

 

もう一つ、コップを大きなコップにする、という考え方もあると思いますが、それは私は反対です。先程の先天性の話と矛盾するかもしれませんが、コップの大きさは変わらないと想定すべきと思います。

変わると仮定してしまうと、普段からストレスを与え続けた方が、コップが大きくなっていいんじゃないかとか良くない方向に対策が向いてしまうので、コップの大きさは変わらないとしましょう。

変わるかもしれないけど、トレーニングによって変わるものではないと思っています。

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と、ここまで書いて、私の書くこんなことに興味を持ってくれる人がおるんかな、と不安になってきました…

もっと書きたいことはあるのですが、この辺にしておきます。興味持ってくださる人がおられるようなら、そのうちに続きを書きたいと思います。

 

それではー