はじめに
米国Austinにおける牛丼事情を記載したいと思います。最近、私の住むアパートの近所に牛丼を扱うフードトラックが登場したので、それを機に牛丼事情をまとめておこうと思います。
私は牛丼が大好物ってほどではないですが、日本に帰ったらやっぱり吉野家の牛丼を一度は食べたくなります。そのレベルの牛丼好きです。そして、この牛丼をきっかけにして、美味しさって何?正解の味ってあるの?って話です。
Wagyu Yume
私の家の近所に新たにWagyu Yume(和牛 夢)と言うフードトラックが登場しました。牛丼を扱っているようなので一度は食べておこうと思い、早速行ってきました。
メニューはそんなに多くなかったです。「牛丼だけ注文するのもな」と思ったのですが流石にA5牛のどんぶり($45)を一緒に頼むわけにはいかず、枝豆を頼みました。
「なんで牛丼の付け合わせがたこ焼きや枝豆やねん。汁物置いてくれよ」と思ったけどそれは日本人の感覚なのかもしれません。米国人は牛丼とたこ焼きを一緒に食べるのかな?
それで、出てきたのが下になります。
味は決して悪くないのですが、いくつかモヤっとする点はありました。
- 最初、黒い紐状のものがいっぱい見えたので「牛丼に塩昆布入れたん?」とびっくりしたのですが、食べたら塩昆布じゃなかったです。どうやらキクラゲを細く切ったもののようでした。味がないから邪魔はしてなかったですが、牛丼にキクラゲいるかな。
- 玉ねぎが入ってなかったです。やっぱ牛丼は玉ねぎが入ってて欲しいです。キクラゲいらんから。
- 肉の質が良すぎるような気がします。牛丼にいいお肉は求めてないのです(少なくとも私は)。吉野家みたいな脂身多めのヘロヘロなお肉がいいのです。
- 最後にこれが一番ショックだったのですが、牛丼と枝豆を黒いビニール袋に入れて渡されました。「いや黒いビニール袋と食欲って、一番相性悪いやつやん」と思い受け取りました。
とまあ、いくつかモヤっとポイントはあったのですが全て個人の感想です。味は美味しかったです。お肉も脂身少ないヘルシーなお肉ですし。お近くに来られた際は、是非お立ち寄りください。
冷凍食品の牛丼
ここAustinでも冷凍食品の牛丼が売られています。Hマートと言う韓国系アジアンスーパーで2種類購入可能です。一つは吉野家の牛丼、もう一つはKomenoyaのGyudonっていうやつです。
●吉野家
以下がHマートの売り場の写真です。よく分からない韓国の冷食に挟まれて吉野家の牛丼の冷食タイプが売られています。$6.99です。円だと1,000円ぐらいです。高いですが外食するよりは安いので、私は常時数個は買い置きしてます。
チンした後が下の写真です。日本のお店で食べる味よりは劣りますが、それでも十分吉野家を感じられる味です。吉野家七味は日本に帰った際に購入して、こちらで牛丼食べるときに使ってます。これ振りかけると、より一層吉野家感が増すので、重要アイテムです。
米国は卵を生で食べられない(生食用も売ってますが、割高な割りに美味しくないと思ってる)のですが、牛丼食べる時だけは、そんなこと気にせず生卵をかけて食べてます。今のところお腹痛くなったことはないです(されるなら自己責任で)。
この脂身多めのボロ布のようなヘロヘロのお肉(褒め言葉です)が牛丼にはやっぱり美味しいなぁと思います。
●Komenoya
「Komenoyaって知らんなぁ」と思って調べてみると、会社はCalifornia Rice Center, Inc. というところのようです。アメリカで日本スタイルのお弁当の販売をメインにやっている会社みたい。そこが出している冷食の牛丼です。写真は撮ってませんが、同じくHマートの冷食コーナーに置いてます。値段は吉野家より$1高くて$7.99です。
ただし、吉野家の牛丼は具だけ(いわゆるアタマだけ)なのに対して、Komenoyaの牛丼はご飯もセットです。下の写真がチンした後の見てくれになります。
ご飯とセットなので楽っちゃ楽なのですが、ツユがほとんどないので、その点が残念です。吉野家のやつは、冷食を解凍すると結構ツユが出てきます。お肉はやっぱり吉野家より脂身少なめです。きっとアメリカでは脂身多めの肉はウケないんでしょうね。
結局、正解の味とは
結局、米国で牛丼食べるなら、吉野家の冷食牛丼が一番美味しくて、コスパもいいのです。でも、ほんとにそんなに吉野家の冷食が美味しいのでしょうか?
米国に住んでると「我々の味覚の一部は日本の特定企業に操られてしまってる」と思うことがあります。牛丼もその一つです。
例えば、米国には日本以上にいろんなメーカ・種類のポテトチップが売られています。そして私も色々試しましたが、カルビーのポテチを超えるポテチに出会うことはありません。
カルビーのポテチが一番美味しいというよりは、「ポテチはカルビーのあの味・あの食感が正解」として脳に刷り込まれてしまってます。なので「美味しいポテチを探す」というよりも「カルビーのポテチに近いやつを探す」という作業になってます。ポテチを買うときは、いつも頭の中で山崎まさよしのOne more time, One more chanceが流れます。
それと同じことがインスタントラーメンでも起こるし、牛丼でも起こります。インスタントラーメンならもちろん日清が正解の味です。牛丼は吉野家が正解の味なのです。
コーヒーは総じてアメリカの方が美味しいと思いますが、グリコのカフェオレ(円錐台のやつね)だけはたまに無性に飲みたくなります。「♪カフェオ〜レが〜飲みたいの〜」です。甘いカフェオレはグリコが正解です。
スポーツドリンクは当然ポカリが正解です。ゲータレードではありません。ドライソーセージもたまに新しいのにチャレンジするのですが、なとりのジャッキーカルパスを超えるものに出会ったことありません。
これらの味が本当に最高の味だとは思わないですが、味覚というのは安心感とセットなんだろうなと思います。「あー、この味!この食感!」っていう安心感が3割増の美味しさに感じさせているような気がします。
そして、アラフィフという年齢になってしまうと味の安心感の上書きはもう無理なような気がします。上記の「正解の味」は死ぬまで変わることはないでしょう。
最後に
というわけで、牛丼を食べながらアメリカでフードトラックやるなら、米国人にまだ刷り込まれていない味で勝負しないといけないな、と思いました。いや、別にアメリカでフードトラックやろうと思ってるわけじゃないですけどね笑。
それでは、またー