THE TIME YOU ENJOY WASTING IS NOT WASTED TIME

テキサス州オースティン在住の単身赴任者の記録

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【解説】国際宇宙ステーションを撮ってみよう!

(Image Creatorにて作成)



最初に

以前、前澤さんが国際宇宙ステーション(International Space Station, 以下、ISS)に搭乗したときにISSを撮影しました。そのときの記事がこちらになります。

 

 

いまはもう前澤さんは乗ってないですが、撮影するチャンスがあったので、先日2回めのチャレンジを行いました。ISSの撮影を2回行ったので、その撮影準備や撮影方法をまとめておきたいと思います。以下が本日の内容です。

 

まずは撮影結果

あまりにもマニアックな内容なため、最後まで読んでいただけないと思うので、まずは前回と今回の撮影結果と撮影条件を記します。

私もまだ試行錯誤している途中ですので、これがベストの条件ではありません。また、日没後の暗さに応じても撮影条件を変える必要がありますので、参考程度に御覧ください。

もう少し何回かチャレンジしてみて、よりよい条件に追い込んでみたいと思います。

 

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1回目:焦点距離600mm, ISO5000, f/6.3, SS1/1600, 一脚使用

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2回目:焦点距離1200mm(テレコン2x使用), ISO3200, f/6.3, SS1/2500, 手持ち

 

以下は、この米粒みたいな写真を撮るための手順がつらつらと書かれています。多くの方は、こんなことに興味がないのは承知しております。

ただ、ISSの撮影方法は、ズームレンズで運動会の子供を撮影するテクニックにも通ずるところがあるので、その点にご興味ある方は、後半の「ISSの撮影方法」の部分だけお読みください。

ズームレンズで目標物を見つけるの難しいですからねぇ。

 

ISSの大きさは?

まずISSってどの程度の大きさなのでしょうか?

ISSの大きさは、約108m x 73mでほぼサッカー場の広さと同じらしいです。地上からの距離は上空約400kmです。距離400kmを10mに換算すると、対象物の大きさは約3mm x 2mmになります。つまり、3階建ての建物のベランダから地上にいるアリを撮影するようなイメージです。

あるいは、パソコンのモニタの幅が50cmぐらいだとしたら、約2km先のパソコンのモニタを見ようとしているイメージです。

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なので、基本的にはISSというのは、カメラの望遠レンズやズームレンズで撮影する対象ではなく、望遠鏡で撮影する対象物だと思われます。

でも普段私が野鳥撮影などに使っているズームレンズでも撮れないことはないので、どこまで撮れるか確認してみよう、というのが前回および今回の撮影の趣旨になります。

 

ISSが現れる時刻・方向を事前に把握する方法

●アプリについて
ISSを見ようと思うと、まずISSが自分の住んでいる近辺の上空に現れる日時と方向を把握する必要があります。そこで、私は「SpaceStationAR」というiPhone用のアプリを使用しています。無料版と有料版があります。私は有料版を使用しています。無料版と何が違うのか、もうよく覚えていません。
 

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●方向について
このアプリのカレンダーのところを参照すると、いつISSが現れるかが分かります。つぎに地図というボタンを押すと移動する方向が地図上で示されます。AR機能もあるので、空にかざすとどの方向から出現するのかも示してくれます。

仰角によるフィルタが設定できます。私は45度以上に設定しています。要はある程度、上空高い位置に現れるやつだけを撮影対象にしています。
 

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●時刻について
昼間は空が明るすぎてISSは見ることができません。真夜中もISSに太陽の光が当たらないため、基本的には見えません。ISSを観察するのに一番良い時間帯は、日没後の1、2時間ぐらいです。なので、深夜の撮影と違って起きてる時間帯なので、その点は楽です。

このアプリ自体、ISSが観察できる時間帯のものしか表示されないようです。ISSは一日で地球を約16周もしているので、当然日中も上空を飛んでますが、それはカレンダーには出てきません。
 
●見え方
写真を撮影しなくても、見るだけでも楽しいと思います。上空に現れるISSは一等星よりまだ明るいので、雲さえなければ明るい点がすーっと動いていくのがはっきりと見えます。秒速で約7.7kmらしいです。光は点滅せず、一点の白い光だけなので、飛行機との区別も簡単です。

現れてから見えなくなるまで、だいたい5分間ぐらいでしょうか。あの光の中に人がいるのか、と思うと不思議な気持ちになります。
 

ピント合わせ

ピントはISSを撮影する前に星でピントを取っておきます。事前にピントを固定しておかないと、オートフォーカスでは、なかなかISSにピントは合いません。星でのピントのとり方は、大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. カメラを三脚に固定する。フォーカスはマニュアルモードにしておく。
  2. ライブビューに切り替え、明るい星を見つけてビューに入れる。
  3. ライブビューを最大まで拡大表示する(拡大時、明るい星がビューから外れてしまったら、ビュー内に収まるようにカメラの角度を調整する)。
  4. 星が最もシャープ(にじみのない小さい点)になるようにピントリングを調整する。
  5. 決まったらピントリングが動かないようにテープで固定する。
  6. カメラを三脚から外す。

以上の操作でカメラのピントがISSにもバッチリ合います。

 

使用レンズ

前回、撮影したときは600mmレンズ(Tamron SP150-600mm)を使用しました。今回は年末日本に帰省したときに日本においてた2倍テレコンを持ってきたので、600mmレンズに2倍テレコンを取り付けて、1200mmレンズにしました。テレコンとは、テレコンバータの略でレンズとカメラ本体の間に設置します。

 

例えば、下記のものです。お手持ちのマウントに合ったものを選びます。

 

こうするだけで、レンズの焦点距離をさらに伸ばすことができる、というものです。テレコン付けるとレンズの明るさは落ちてしまいますが、ISS自体かなり明るいので、テレコンのデメリットよりメリットが上回っていると思います。

カメラ本体はフルサイズ機(Nikon D810)を使っています。
 

ISSの撮影方法

ピント合わせのときは三脚を使用しますが、ISSの撮影時には私は手持ちに切り替えます。前回(前澤さん搭乗のとき)は一脚を使ったのですが、途中で一脚の長さを変えないといけなかったので、今回は手持ちにしました。どちらがいいのか、まだ良くわかりません。

ISSをカメラの撮影範囲にいれるのに、ライブビュー(液晶画面)での確認とファインダー(実際のぞくやつ)での確認がありますが、私はファインダーでの確認を使用しています。動いているものを撮るときは、絶対ファインダーです。

慣れなければ600mm以上の望遠レンズで小さい点をファインダーに入れるのは難しいと思います。ズームレンズで運動会の子供を撮ろうと思っても、カメラ越しでは、どこに自分の子供がいるのか探すのに苦労するのと同じです。しかし、ここは何度か練習しないとしょうがないところかと思います。

私はファインダー覗きながら両眼視で撮影範囲に入れてます。両眼視とは、両目とも開けておいて、ファインダーを覗いていないほうの目(私の場合、左目)で対象物を確認し、視野の中央になるように頭を動かします。そうするとファインダーで覗いている右目側でも自然と中央に来る、という撮影テクニックです。

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特にダンスのときって、途中で見失いますよね

昆虫や鳥の飛翔写真を取るときに使うテクニックです。両眼視が難しければ、カメラ用のドットサイト(照準器、ライフル銃で狙いを定めるやつのカメラ版)を購入するという手もあります。これがあれば、広い視野を確保しつつ、写真の中心がどこに来るのかを確認できます。

もちろん、これらのテクニックは、子供の運動会にも応用できますよ。

 

最後に

いや、マニアックですね。自分でもそう思います。こんな米粒みたいな写真を撮るために、なにをつらつらと書いてるんでしょうね、私は。

この「最後に」まで来てくださった皆様、本当にありがとうございます!

 

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あっ!間違えた!これはほんとに米粒の写真だ

 

それでは、またー

 
⇩ISSにご興味あるなら、カミナリにもご興味あるはず笑。

 

⇩夜景撮影も楽しいですよね。