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テキサス州オースティン在住の単身赴任者の記録

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ビール作りにチャレンジ(3) 『二次発酵編』

(Image Creatorにて作成)



はじめに

私は現在、自家製クラフトビール作りに初めて挑戦しています。今回は一次発酵後のボトリング(つまり、二次発酵開始)までの経過を報告したいと思います。ビール作りにチャレンジ、第三弾です。

 

今回の報告では、まだ飲むところまでいきません笑。「ええ加減、はよ飲め!」と思われるかもしれませんが、もう少しお付き合いください。

 

二次発酵に至るまでの経過はコチラです。

 

⇩クラフトビール作りをやってみようと思ったきっかけ。

 

⇩自分でやってみたくなった。麦汁を作るところまで。

 

⇩麦汁を作ったのちに、一次発酵させる過程まで。

 

 

オークチップの投入

ビール作りにチャレンジ(2)『一次発酵編』に書いたように、3/14(月)に新たにイースト菌を投入し、活発に発酵が始まりました。そして、その発酵も3/18(金)にはかなり落ち着きました。

 

そこで、3/19(土)にオークチップを入れました。購入したビール作成キットがOak aged IPAというもので、オーク(Oak)の香り付けをすることが、このビールの特徴です。オークとはナラ材のことで、お酒の樽に使用される木材です。その樽の香り付けを目的として、ナラ材のチップを麦汁に入れます。

 

⇩これが購入したビールキット

Oak Aged IPA Home Beer Brewing Kit

 

付属の説明書には、10分間煮沸消毒してから入れるようにと書いてあったので、煮沸後に麦汁を入れている1ガロン瓶(carboy)に投入しました。煮沸している間は、ヒノキの香りに似たいい香りが漂ってました。

 

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オークチップの煮沸消毒

 

ボトリング

そして、オークチップを入れて、さらに1週間近く寝かせた3/25(金)にボトリングを実施しました。

 

ボトリングとはcarboyと呼ばれる1ガロン瓶から、ボトルに麦汁を移す工程です。このボトル内で二次発酵を起こさせます。いまさらですが発酵とは、イースト菌が糖を食べて、二酸化炭素とアルコールに分解する反応をいいます。

 

一次発酵では、麦汁に含まれる糖をイーストが分解することによりアルコールが生成されます。しかし、二酸化炭素はビール内に溶け込まず、空気中に逃げていくので、ビールのシュワシュワには寄与しません。

 

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ボトリングする時の麦汁の様子。水面に浮いているのがオークチップです。瓶内の上の方が汚れていますが、これだけ活発に発酵による泡が起こった、ということです。

 

二次発酵時はボトルには栓がされているので、発酵により産出された二酸化炭素が外に逃げられず、麦汁の中に閉じ込められます。これがビールの発泡成分になります。

 

ただし、麦汁の糖はすでに大半が分解されてしまっているので、新たに糖分を補給してやります。これをプライミングシュガー(priming sugar, primingは起爆剤、点火薬の意)と言います。このプライミングシュガーをイーストが分解して、ビールのシュワシュワ成分を作ります。

 

私がやった手順は次の通りです。空のボトルにプライミングシュガーをあらかじめ入れておきます。プライミングシュガーには普通の砂糖とメイプルシロップの2種類を使いました。投入する量は砂糖2, 3, 4g、メイプルシロップ4, 6, 8ccと各3条件、合計6条件にしました。

 

付属の説明書には1ガロンの麦汁に対して30gの砂糖を入れろ、と書いてました。私は、色々条件を変えて、発泡具合、舌触り、風味がどのように変わるのか試してみたかったので、条件を振ってみました。ボトルに貼っている緑色のテープには、何をどれだけ使ったのかを書いてます。

 

carboyからボトルへ移す作業は「サイフォンの原理」を使って入れます。サイフォンの原理って、ご存知ですか?水槽で金魚とか飼われている方は、この原理を使って水を交換したことあると思うのですが、それです。

サイフォン - Wikipedia

 

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サイフォンの原理使って、低いところにボトルを置いておいて、上から流し込みます。

 

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澱が入り込まないように、フィルター付きの漏斗(別途購入品)を使いました。

 

ボトルは17oz(500ml)用なのですが、350mlになるように入れました。最終、9本のボトルになりました。1ガロンは3800mlなので、350mlボトルなら11本になるはずですが、9本しか取れなかったです。

 

もともと若干1ガロンに達してなかったことと、底の方は澱が溜まっているので、上手く液体だけ抽出することができなかったのが原因かと思います。

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ボトル詰めの結果。1本目はきっちり350ml測ったのですが、2本目以降は目分量で1本目に合わせたので、量がばらついてます。

 

一番右のペットボトルに入っているのは、carboyの底に残った澱です。取り出せた分を入れました。これがビール酵母と言われるものになるのだそうです。これを乾燥させたら、エビオス錠になるのかな。

 

このボトリングの際にボトル詰めできずに余った麦汁を飲んでみました。そしたら、炭酸成分は無いものの、味は完全にビールでした。気の抜けたビール、というか、気が注入される前なのですが。しかし、味は美味しかったです。フルーティでまろやかな味でした。嫌な風味は一切感じなかったです。これは出来上がりが、期待できます!

 

ボトルはこのまま約2週間、室温で二次発酵させます。その後、冷蔵庫で冷やせば飲めます。二次発酵の期間をもっと長くすると、炭酸を強くすることができたり、風味も変わってきたりするようです。このように経過とともに状態が変化するっていうのも自家製ビールの楽しいところですね。

 

アルコール度の算出

そして、自分でビールを作ったら、アルコール度を実際に確認したくなると思います。取説では、アルコール度7%のビールになると書いてるのですが、ほんとに7%になってるのかどうか、すごく気になります。

 

アルコール度は、直接アルコール含有量を測定するのではなく、糖度を調べることで、アルコール度に換算するようです。金額もそんなに高くなかったので、私は深く考えずにAmazonで下記の糖度計を購入しました。

 

 

で、買った後でわかったのですが、糖度計の仕組みは、発酵前後の糖度を計測して、糖度が低下した量をアルコール度に換算するんですね。イーストが糖を分解して、アルコールに変換するので、糖がどれだけ減ったかを糖度計で確認するようです。

 

私は一次発酵が終わってから、これを買ったので、発酵前の糖度はもはや知り得ようがありません。なので、せっかく買ったのに、今回は自分で作ったビールの実際のアルコール度は測ることができなさそうです。

 

果実酒作り

しかし、せっかく買ったので、なんとかこの糖度計を使って遊ぶことができないかなと考えて、ビール酵母でジュースを発酵させてみようと思いました。

 

HEBに行くとマンゴージュースが売っていたので、それを買ってきました。糖度計で糖度を測ると10.4%でした。これをボトルに入れ、目分量でビール酵母(ペットボトルに入れていた澱)を混ぜました。イーストはまだ生きてると思うので、理屈の上では、糖を分解して、アルコールと二酸化炭素を生成するのではないかと思うのです。

 

このまま2週間ほど寝かせて、再度糖度を計測し、アルコール度に換算しようと思います。こんなやり方で、マンゴー発泡酒ができるのでしょうか?ビールの出来具合とともにお伝えしようと思います。

 

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HEBに売ってたマンゴージュース。これにビール酵母を混ぜて、ボトルに入れました。これはビール酵母を混ぜた直後の写真。

 

最後に

ビールがどんな味になるかは当然、めっちゃ楽しみなのですが、同時にマンゴー酒も楽しみです。これが成功すれば、ビール作りの結果、副産物としてできてしまう澱(ビール酵母)で果実酒が作れることになります。はてさて、どうなりますやら。

 

しかし、第一弾の味見を待たずして、もうすでに第二弾のビールを作りたいと思っています。ビール作りは、家から出かけたくない暇な週末の過ごし方に最適な気がします。そうするとボトルを更に買い増しする必要があるので、家中ボトルだらけになりそうです笑。どうするか悩むところです。

 

それでは、またー

 

↓そしていよいよ「試飲編」!!