はじめに
今、奥さんがAustinに来てくれてます。私は秋に日本に本帰国するので、これがAustinで一緒に過ごす最後の1ヶ月間になります。
先日、二人でニューオリンズ(New Orleans)に米国内旅行に行ってきたので、そのことを前後編に分けて記しておこうと思います。
New Orleansについて
「なんでNew Orleansか?」っていうと、私がまだ行ったことないところ、飛行機ですぐ行ける(Austinから1時間半)、米国南部の料理や文化が好き、ってことで行ってきました。本当はマルディグラのシーズンに行きたかったけど、それはまたいつの日か。
まずはニューオリンズの基礎知識から。ニューオリンズを表現する言葉はいくつかあります。
NOLA: ニューオリンズ、ルイジアナ州の頭文字を組み合わせた略称です。Tシャツなど至る所でNOLAの文字を見ます。AustinもATX(オースティン、テキサスの略)と省略表示するので同じですね。
Bayou: Bayou(バイユー)とは、ルイジアナ州南部を中心に広がる低地帯に特有のゆっくりと流れる小川や水路を指します。ワニが生息してるところ。Bayouの文字も至る所で見かけました。似たような単語でswamp(沼地)ってのもありますが、Bayouの方がよく見かけた。
たまたま訪れたレストランの壁にはでっかく「I Wanna Be Loved Bayou」(愛されるバイユーになりたい)って書かれてました。
Saints: ニューオーリンズ・セインツ(New Orleans Saints)はニューオーリンズに本拠地をおくNFLチーム。なのでSaintsという文字もよく見るし、チームロゴマークも至る所に使われてます。このチームロゴマークはニューオリンズ市の紋章とも一致してます。元々はフランス国王の紋章だったらしいのですが、ルイジアナ州はかつてフランスの植民地だったので、それにちなんで今も使われているらしいです。
Crescent City:蛇行するミシシッピ川に沿う地形から「クレセント・シティ(三日月の街)」との愛称でも親しまれているそうです。上の3つに比べると見かけなかったけど、Crescent CityっていうロゴのTシャツ着てる親子は見かけました。
Voodoo: ブードゥー教のブードゥーです。New Orleansを意味する言葉ではないですが、voodooのちょっとオカルトチックな人形、それをプリントしたTシャツなどは至る所で売られています。
アフリカから連れてこられた奴隷が信仰していた宗教であるため、奴隷が多かったこのニューオリンズでは、いまだに信仰している方もおられるようです。今はちょっと可愛らしい要素を付け足して街の象徴の一つのように扱われてます。
ダウンタウンの雰囲気
ニューオリンズのダウンタウンの1番の繁華街はフレンチクオーターと呼ばれる地域になります。さらにその中でバーやレストランが密集している通りをバーボンストリートといいます。
ダウンタウンの印象としては、Austinに比べてアジア人の比率がぐっと少なくなる印象でした。代わりに黒人比率がぐっと上がります。また、Austinのダウンタウンよりホームレスの数が多いし、ダウンタウン中で大麻の匂いがしてました(ニューオリンズ市は多少の嗜好用大麻所持を容認している)。なので人気のない裏通りや逆に賑やかすぎるバーには入らないようにしました。
しかし、人通りが多いところを歩いてる限りでは、通りの至る所からジャズ、ロック、ソウルが聞こえてくる楽しくて活気溢れる街です。
通りを歩くといろんなバーやパブの中から様々な音楽が流れてくるし、路上パフォーマンスもダウンタウン内で見ることができます。なのでチップは多めに用意しておく必要があります。
これはYoutubeにあった動画ですが、このグループ(Beats of Chapo) による演奏が路上でありました。こういう演奏が街の至る所で行われてます。
出発前、アメリカ人同僚に「Cafe du Mondeでベニエを食べろ」ってことと「Pat O'Brien's Barでハリケーンを飲め」ってこの2つをお勧めされました。まずはアメリカ人もお勧めするこの2箇所について、書いておこうと思います。
Cafe du Monde
調べたところCafe du Monde(カフェデュモンド) は1862 年に創業したニューオリンズの有名なカフェとのことです。フレンチマーケットにあるオープンエアのカフェで、カフェオレとベニエと呼ばれる揚げドーナツが有名です。
コーヒーはチコリを加えた独特の風味が特徴のコーヒーです。チコリとはキク科の植物で、コーヒーの代用品としてヨーロッパでは使われることがあるようです。コーヒーよりカフェインが少なく胃腸に優しいとか。
ベニエ(Beignets)は、粉砂糖をたっぷりまぶした揚げドーナツで、ふわふわとした食感と甘さが絶妙です。実際、揚げドーナツでここまでふわふわした食感のものは初体験でした。粉砂糖が山ほどかかってますが、落として食べるとほどほどの甘さでちょうど良かったです。
ベニエもコーヒーも美味しいので確かにお勧めですが店員さんは全員、中国人でした。なのでフランス感を味わうことはできません。周囲は中国語が飛び交ってるので、中国の焼き菓子を食べてる気分になります。でも美味しいですよ。
通りの向かいにCafe du Monde専用のお土産もん屋さんがあります。コーヒー、ベニエの元からマグカップ、トートバック、様々な小物はこちらで購入できます。
Pat O'Brien's
ニューオリンズはハリケーンという名のカクテルが有名です。このカクテルにはHurricane lampという形のグラスが使われます。ニューオリンズはカリブの島からラム酒が豊富に輸入できたので、古くからラム酒のカクテルが有名なようです。
ニューオリンズはたびたびハリケーンに襲われる街なんですが、街の一押しのカクテルがハリケーンっていうのも、南部気質を感じられてなんかいいですね。
そして、ハリケーン以前にここのバーは雰囲気がめっちゃいいです。テラス席の中央には噴水があって、なぜかてっぺんには炎が灯ってます。そのせいで噴水周囲の席は熱いです。私はこのバーを気に入りすぎて、合計3回訪れたのですが、いつもほどほどの混み具合で、待つってことはなかったです(訪れたのは平日ですが)。店員さんも陽気でゆるーい感じの方ばかりです。
暗くなると地面にネズミが出たり、ゴキブリが出たり、さらには見たこともないような大きなトカゲが歩いているのを見てしまいました。でもそんなことを気にしてたらニューオリンズは楽しめません!気にせずハリケーンを飲みましょう(奥さんは気にしてたけど)。気になる方は暗くなる前に行くのがいいかも。
最後に
他にも夫婦でミシシッピクルーズ船に乗ったり、連続して水上に架かる世界最長の橋(Lake Pontchartrain Causeway Bridge)を渡ったり、美味しいクレオール・ケイジャン料理食べたり、ニューオリンズを満喫してきました。
続編でその辺のことも書こうと思います。
それでは、またー