THE TIME YOU ENJOY WASTING IS NOT WASTED TIME

テキサス州オースティン在住の単身赴任者の記録

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ミュージカル『メリーポピンズ』を鑑賞してきた

(Image Creatorにて作成)

 

 

はじめに

今日7月22日Austinで開催されたミュージカル『メリーポピンズ』(Mary Poppins)を観てきました。チケットは破格の$15でした!!!

 

「$15でこんなに完成度高いものを観させてもろてええの??」っていうのが観終わっての一番の感想です。以下メリーポピンズの基礎から今日観たミュージカルの内容などなどレポートです。

会場のロビー

 

メリーポピンズとは

●メリーポピンズとは

オリジナルは1964年に公開されたアメリカのディズニー映画「メリーポピンズ(Mary Poppins)」です。公開時はアカデミー賞を5部門で受賞してます。2018年には続編の「メリーポピンズリターンズ」*1が公開されてます。

 

●映画版のあらすじ

ロンドンに住むバンクス氏は娘ジェーンと息子マイケルのために”厳しい乳母”を探していました。ところが”優しくて若くて美人で親切”な乳母を求める子供たちの願いが届き、ある朝、パラソルを開いた女性が東風に乗って現れます。その名はメリーポピンズ。彼女がやって来た途端、子供たちは大喜び。大道芸人のバートと美しい絵の国で遊んだり、空中に浮いたままお茶会を楽しんだり・・・。しかし、いつも気難しいバンクス氏は、メリーポピンズをよく思っていません。はたして、メリーポピンズは、バンクス氏の心を見事にほぐすことができるのでしょうか?

Apple TV の映画「メリーポピンズ」の紹介欄より

 

ネタバレ含め補足すると、銀行勤めのバンクス氏は仕事一筋の堅物です。子供に興味はなく、子供の教育は乳母に任せてます。メリーポピンズとその友人バートは子供たちと遊びながら子供達に様々なことを教えます。最後はバンクス氏にも仕事より家族が大事だ、ということを気づかせたのちに帰っていく、と言った内容です。この大きなあらすじはミュージカル版でも一緒でした。

 

●映画版とミュージカル版の違い

しかし細かいところはミュージカル版と映画版とではいろいろ異なってました。いっぱいあるのですが特に私が気になったところです。

  • ミュージカルは二幕構成なのですが、一幕の終わりでメリーポピンズは一旦バンクス家を離れてしまいます。あまりにおもちゃを大切に扱わない子どもたちに悲しくなり、自分なしでもっと学ばないといけないという判断からのようです。映画版では離れるのはラストシーン1回だけです。
  • 映画版では、メリーは子供たちと出会ってすぐに部屋の片付けを指導します。その時「お砂糖ひとさじで」の歌が登場するのですが、ミュージカル版では、台所でドタバタ劇があったあとです。
お砂糖ひとさじで

お砂糖ひとさじで

  • ローラ・ミシェル・ケリー(メリー・ポピンズ), シャルロッテ・スペンサー(ジェーン・バンクス), ハリー・ストット(マイケル・バンクス), ジェラルド・キャリー(ロバートソン・アイ) & リンジー・ヘイトレイ(ウィニフレッド・バンクス)
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
  • 映画版で好きな歌「眠らないで」はミュージカル版には出てこなかった。「眠くなければ寝なくていいよ」っていう内容を聴いててめっちゃ眠くなる歌い方で歌います。「眠くない!」って言ってた子供たちはこの歌に瞬殺されます笑
眠らないで

眠らないで

  • ジュリー・アンドリュース
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
  • 映画版では、絵の国で回転木馬に乗ったメリーが競馬で優勝した直後にスパカリの歌が登場します(映画見てなかったら、意味不明ですよね)。ミュージカルでは絵の国のシーンがないので「俺のスパカリどうなんの?」と心配してました。そしたら唐突に「言葉売りの女性」*2という男性ブランコのネタみたいな女性が登場してきて、そこでスパカリの歌が始まります。このスパカリの歌が一幕の最大の見せ場になります。
  • 二幕始まると、過去働いてためっちゃ怖い乳母が戻ってきます。困ってる子供達を助けるためメリーが戻ってきます。過去の乳母とメリーの教育方針をめぐる歌バトルが勃発します。今でいうラップバトルみたいな戦い。
ブリムストンとトリークル(パート2)

ブリムストンとトリークル(パート2)

  • ローラ・ミシェル・ケリー(メリー・ポピンズ), ローズマリー・アシェ(ミス・アンドリュー), シャルロッテ・スペンサー(ジェーン・バンクス) & ハリー・ストット(マイケル・バンクス)
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
  • 映画版では子供が原因でお父さんは銀行をクビになりますが、ミュージカル版では子供が原因のトラブルは起こりません。別の理由でお父さんはピンチになります。

などなど、あらすじは一緒ですが、細部は違いがたくさんありました。

 

公演始まる前

 

本日の公演

本日の公演はAISD (Austin Independent School District)によるものでした。AISDはAustin近辺にある116の学校(小学校から初期大学まで)から構成される学校団体のようです。今回の公演の演者から裏方(振り付け、衣装作り、大道具、照明、音響、舞台管理などなど)まで全てが学生主導で行われているそうです。

 

 

だから$15という破格の値段なのだと思いますが、出来栄えはすごかったです。この出来なら私は$50は取ってええんじゃないかと思いました。動画は撮れなかったですが、AISDのfacebookに動画がアップされてたので、興味ある方はこちら覗いてみてください。

 


本日のメリーポピンズ役はSydney Croweさんという方だったのですが、日本でいう高校3年生とのこと(パンフの紹介文にはa rising seniorと書いてあった)。高校3年生でこの歌声はびびる。マジでAmerica's Got Talentを生で見てる気分になりました。目の前にボタン置かれてたらゴールデンブザー押してました。

 

今日の映像をお見せすることができないのでYoutubeにあったメリーポピンズのミュージカル版の動画です。AISDとは関係ありません。

 

▼みんな大好き「スパカリ」。一幕の一番盛り上がるところ

今日のステージもこれに負けず劣らずの迫力でした。

 

▼メリーポピンズと言えばチムチムチェリー(Chim Chim Cher-ee)

チムチムチェリーはバートのテーマ音楽になっており何度も出てきます。でもこのメリーとバートのデュエットが一番印象的かな。

 

▼二幕で1番盛り上がる"step in time"(邦題:踊ろう調子良く)

今日の公演もこんな感じでした。煙突掃除屋さんがたくさん出てきて、みんなでブラシを持って、タップダンスします。

 

ラストシーンは家族4人が肩を組んで、メリーが空を飛んで帰っていくところを眺める、という終わり方でした。

 

メリーポピンズのええところ

メリーポピンズって子供向けあるいは女性向けなイメージあって男性は興味ない方多いと思います。そんな方のためにメリーポピンズ(映画版)からちょっとええセリフを。

 

大道芸人のバート(メリーの友人)が子供達に向かって言うセリフです。

よく考えてごらん。お父さんは気の毒な人だ。
毎日ぞっとするほど冷たいあの銀行で冷たいお金に囲まれて働いている。
檻(おり)の中にいるんだ。銀行の形をした絨毯敷きの檻だよ。
君たちにはお母さんやメリーや巡査や僕がいる。
でもお父さんは?困った時はどうすればいい?
相談できる相手はいるかな?誰もいない。頼れるのは自分だけ。
文句も言わず独りで仕事を続けるしかない。父親って孤独なんだよ。

 

一方、バートはお父さんには次のように言います。

子供たちが泣いても涙をふいてやる暇もない。子供たちがあんたを見上げて笑いかけても忙しすぎてつれなくそっぽを向いてしまう。

あんたはいつでも仕事しか頭にない。

子供時代はあっという間に過ぎ、幼い二人はたちまち大人になって、親元を飛び去っていく。

そうなってからでは愛を与えられない。

子供に父親の孤独感を伝え、父親に子供の孤独感を伝え。孤独感って連鎖しちゃうんですよね。大道芸人バート*3、ええ仕事してます。

 

次にメリーが部屋の片付けを嫌がる子供達にかける言葉。

考え方によるわ。どんな仕事も楽しくやる方法があるのよ。
そのコツを見つければ、仕事はゲームになる。

スプーン1杯のお砂糖があれば、苦い薬もおいしく飲める。

と、このセリフを言った後どんなコツを教えてくれるのだろうと思いきや、メリーは魔法で片付けを始めるので子供たちが一斉に「それ魔法やがな!」ってツッコみます。(うそ。ツッコみません)

 

全体的には子供が喜ぶメルヘンな内容なのですが、所々大人がドキッとするようなセリフが散りばめられてます。まぁだからずっと人気があり、愛されてる作品なのでしょうけど。

 

最後に

私の目の前に座ってた女の子(小学生低学年ぐらい)が前のめりになって、ダンスのシーンでは体がぴょこぴょこ上下して、時折横のお母さんに何かを話かけながら食い入るように見てました。私は彼女の後ろに座ってたので表情は見れなかったですが、きっとキラキラした瞳だったであろうことは後ろ姿からも十分伝わりました。

 

「くるみ割り人形」同様、理屈で考えるとぶっ飛んだストーリーなのですが、子供にはそんなことは関係ないのでしょう。大人もたまには左脳(理屈)ではなく右脳(感性)で作品を楽しんで、若さを保たないといけませんね。

 

それでは、またー

 

▼ぶっ飛び具合はこちらもなかなか▼

 

*1:1964年版と続編2018年版。50年以上の間がありますが、実は同じ俳優さんが一人だけ両方に出演してます。それは1964年版の大道芸人バート役のディック=ヴァン・ダイク。93歳でリターンズに出演したとか。すごい!!!

*2:この女性の正式な名はMrs. Corry(ミセス・コリー)。ミセス・コリーは魔法使いで、神出鬼没の魔法ショップ「Talking Shop」を営んでいます。このお店には「Chatterboxes(おしゃべり好きな人々)」が集まります。彼らはおしゃべりを楽しんだり、難しい言葉を作ったりするのが大好きなのです。このお店で"Supercalifragilisticexpialidocious"が作られます。

*3:実はバートは映画のなかで一人二役をこなしています。意外な人物を演じています。映画見られたら探してみてください。