THE TIME YOU ENJOY WASTING IS NOT WASTED TIME

テキサス州オースティン在住の単身赴任者の記録

English ←Translate this blog into English by Google



American Indianの集い、Powwowに行ってきた

(Image Creatorにて作成)

 

 

Powwow(パウワウ)とは

この週末はAustinで開催されたPowwow(パウワウ)を見学に行ってきました。

正式名称、The Austin Powwow and American Indian Heritage Festivalというイベントです。

 

イベントホームページより

日本人にはpowwowって馴染みのない言葉だと思いますが、wikipediaの解説には冒頭に下記の記載があります。

 

powwow (also pow wow or pow-wow) is a gathering with dances held by many Native American and First Nations communities. Powwows today allow Indigenous people to socialize, dance, sing, and honor their cultures. Powwows may be private or public, indoors or outdoors. Dancing events can be competitive with monetary prizes. Powwows vary in length from single-day to weeklong events.

パウワウとは、多くのアメリカ/カナダ先住民のコミュニティで開催されるダンスを伴う集会です。パウワウは先住民が交流し、踊り、歌い、自分たちの文化を讃えあう場です。パウワウは、私的・公的あるいは屋内・屋外は問いません。ダンスは、賞金をかけて競い合うこともあります。開催期間は、1日のものもあれば、1週間に亘るものまで様々です。

 

これ以降も読んでみると、米国では、1920年代に「キリスト教を脅かす」という理由で、ネイティブアメリカンの伝統舞踊を規制する法律ができたらしいです。しかし、先住民たちはこの法律に従わず、こっそり集まって伝統舞踊の練習に励んだそうです。この集まりがpowwowの起源です。powwowとは先住民の言葉で、"spiritual leader(精神的な指導者)"という意味らしいです。

 

メキシコの伝統舞踊のコンチェロスもスペインからの侵略を受け、侵略者側はメキシコ人のダンスを禁止にしようとしたようですが、結局コンチェロスは生き残りました。侵略する側は、伝統舞踊や伝統音楽といった領域を蹂躙することが、その民族のプライドや団結力を奪うということを分かっているし、侵略される側もその部分だけは絶対に死守する、という人間の本質的な一面が垣間見えて興味深いです。

 

米国でのPowwowは特に開催時期に決まりなどありません。探せば常にどこかでpowwowが開催されているらしいです。アメリカの今どこでpowwowが開催されているか調べるサイトもあるぐらいです。

 

 

イベント内容

会場は、Travis County Exposition Centerというところでした。今年の3月にロデオを観に行ったことがあるのですが、その会場と同じところでした。

 

 

会場は、ダンス会場、民芸品等の屋台、フードカーが集まっているところ、といった構成です。私はお昼をここで食べようと思って、昼過ぎに行きましたが、どのフードカーもあまりの行列で結局お昼は食べずです。こういうイベント会場のフードカーっていつも行列がすごいです。ほとんど食べれた試しがない。

 

民芸品は見てたら欲しいな、と思うものはあるのですが、どれも存在感強めなので、見て楽しむだけにしときました。何も買わずです。

 

民芸品売ってる屋台の様子

 

ダンス(男性編)

ダンスは年齢、性別を分けて色々なカテゴリーごとにやってました。どの年齢層のダンスも、みんなで揃って同じ動きをするというダンスではなく、個人個人が好きなように動くスタイルのようでした。基本的なステップや動作はあるようですが、一人一人の動きは自由でした。

 

⇩コチラの動画は男性編です。


調べてみると、powwowの男性のダンスにも色々種類があるようです。大きく分けると、Traditional(伝統)、Fancy(派手)、Grass(草)の3タイプに分けられるようです。上の動画では、最初の若い子が踊っているスタイルがGrass、後半の年配の方が踊っているスタイルがTraditionalなのだと思います。Grass(草)というのは、大草原のなかで風に揺られる草を表現しているからgrassだそうです。

 

Fancyは動画では撮ってないのですが、写真では撮ってました。下のがFancyというスタイルだと思います。とにかく衣装がハデなのです。

 

これがFancyだと思う

 

ダンス(女性編)

⇩次にコチラの動画は女性編です。


女性のダンスも男性同様、いくつかのダンススタイルがあるようです。Fancy(派手)、Jingle Dress(ジングル)などがあるようです。動画では、前半がFancy、後半がJingleなのだと思います。

 

これはFancyかな

 

jingleはジングルベルのジングルで”チリンチリン鳴る”という意味です。衣装にたくさんの円錐状の金属が取り付けられています。元々の起源は、疫病に冒された少女にこのJingle Dressを着させ、踊りを踊らせれば、少女の病気が治るというお告げがあり、その通りになったことがJingle Dressの起源とのことです。Jingle Dressが誕生した時期と、先住民の間でインフルエンザのパンデミックが起こった時期と一致するそうです。面白いですね。

 

子供から年配の方まで。それぞれの年代で味があって良かったです

 

ここまで動画見たら、みなさんpowwowダンスを踊りたくなられたと思います。でも何から始めたらいいか分からない方のために、powwowダンス練習動画を貼っておきます。私はもういつでも一緒に踊れるような気がします。

 



⇩BGMが必要なら、コチラから。


最後に

アメリカはいろんなコミュニティがあって、そのコミュニティの人間じゃなくても参加できるイベントが多いので、ほんとに楽しいですね。逆にいうと、こういうコミュニティがないと、人種の坩堝(るつぼ)の中に埋もれてしまいアイデンティティを見失ってしまうのかもしれません。

 

 

私は期間限定の米国生活だし、英語が不自由なので、日本人を忘れることはないですが、無期限で過ごしていると自分のアイデンティティを確認する時間が必要なんだろうな、と思います(日本人のこんなコミュニティがあるのかどうか私は知らないけど)。特に移民後の2世、3世となるとなおさらかもしれません。なので、いろんなコミュニティのイベントがあるような気がします。

 

それでは、またー

 

⇩メキシコの伝統舞踊コンチェロスのお話はコチラ

 

⇩今回の会場、以前ロデオを見に行った場所でした。