はじめに
私の会社は基本、在宅勤務ですが、オフィスに出たければ出てもいいです。私は普段、オフィスに出社しているのですが、先日久しぶりに在宅勤務をしました。
自宅からWebex会議をするときは、通常パソコンを使って参加するのですが、その時の会議は特にパソコン画面を共有する必要がないミーティングだったので、携帯電話から入ろうとしました。
これはその時の出来事です。
電話の自動アナウンス
携帯電話でWebexミーティング用の番号にかけました。かけると自動アナウンスが流れます。聞こえたアナウンスをカタカナで書くと
「プリーズエンターユアアクセスコード、フォロードバイパウンド」
って言う音声案内が流れました。
最初の部分は"Please enter your access code"で、アクセスコードを入れろってことやなと理解できるのですが、後半のフォロードバイパウンドが頭の中で???でした。
自分のリスニングも怪しいので、ポンド?バウンド?パウンド?と混乱します。
"followed by pond":そして池がある?
いや、違う。
"followed by bound":最後に飛び跳ねろ?
いや、絶対違う。
"followed by pound":次にパウンド(重さの単位)を入力しろ?
まだあり得るとしたら、これやな。で、重さってなに?体重?あらかじめ体重がパスワードみたいに設定されてるわけ?いや絶対違う!パウンドってなんやねん!
ってなりました。
パウンドの正体
ネットで調べてみると、どうやら記号の「#」のことを米国ではpound(パウンド)というようです。
言われてみれば、以前、携帯電話でウェブ会議にアクセスするときは「アクセスコード+#」を入力するべし、と言う連絡をメールで受けていたような気がします。
しかし、# とパウンドが頭のなかで結びつかなかったので、アナウンスが理解できませんでした。
followed byも私にとってはイメージしにくい動詞です。A is followed by Bで、Aに続いてBと言っているのか、Bに続いてAと言っているのか、感覚的に分からないです。
せめて"push the pound button"とか言ってくれたら、はっ!ってなったかもしれないのに。
ハッシュとイゲタ
ちなみに、# 記号は英国ではハッシュというようです。ハッシュタグのハッシュです。
日本語では# を一般にシャープと言うような気がしますが、それは間違いです。正確にはシャープは音楽記号(♯)のことで番号記号(#)は日本語ではイゲタです。
♯(シャープ)と#(イゲタ、ハッシュ、パウンド)では線の角度が微妙に異なります。
# は見た目がカクカクしているので、パウンドっていう半濁音を含む柔らかい音の響きは日本人にはしっくりこない気がします。
その点、イゲタはしっくりきます。どこからどう見ても、イゲタ!っていう顔をしています。
# をパウンドと呼ぶのは、見た目が食パンマンなのに、アンパンマンと呼んでいるような違和感を憶えます。
カクカクしてるのに、なぜパウンド?
そして、そう。これは一つの疑問が解決すると、新たな疑問が生まれるパターン!
「なぜ食パンマンにアンパンマンと名付けてしまったのか?」
いや、じゃなかった。
「なぜ#にパウンドと名付けてしまったのか?」
という疑問についてです。
米国で使用される重さの単位パウンドは記号で「lb」と表記します。
これも「なんでパウンドをlbって表記すんの?」と思いますが、ラテン語で天秤で量る重さのことを「libra pondus」と呼んだそうです。libraが天秤で、pondusがその重さのことです。日本語で言うと、「この肉の重さは5天秤重です」みたいな感じでしょうか。
そして、極力簡略化したがるのが人の性。単位表記は前のlibraを略したlbを採用し、読みは後ろのpondusを採用しました。そのため、lbをパウンドと呼ぶようになったようです。
ウーン、ヤヤコシイデス。
そして、このlbを筆記体で書いたときlと数字の1を間違わないように横棒を付け足して書いてたら、それの見た目が#に似ているので#をパウンドと呼ぶようになっちゃった、との経緯です。
つまり、#の原型は、カクカクしてなかったんですね。この見た目なら、パウンドと呼んでもいいかなと思います。
これで、ようやく#とパウンドの謎が解けました!
あースッキリした!
最後に
じゃあ、次に、#と並んでもう一つ電話でよくみるあの記号。
あれはXに横棒なのか、それともXに縦棒なのか、はたまた縦横両方なのか。思い出せますか?
読みはアスタリスクなのか、スターなのか。これも色々複雑な事情があるようです。その話はまたそのうちに。
それでは、また〜